iPhoneの機種変更時に便利な「クイックスタート」。
操作が簡単でデータも丸ごと移行できるため、多くのユーザーが利用しています。
しかし、LINEのトーク履歴やアカウント情報は本当に自動で移行されるのでしょうか?
この記事では、クイックスタート使用時にLINEがどうなるのかを詳しく解説します。
iPhoneクイックスタートでLINEを移行するとどうなる?
iPhoneのクイックスタートは、新旧のiPhoneを近づけることで、アプリや設定、データを自動的に移行できる機能です。
しかし、LINEに関してはこの機能だけで完全に移行できるわけではありません。
クイックスタートを使った際のLINEデータの扱いや注意点を詳しく見ていきましょう。
クイックスタートとは何か
クイックスタートは、iOS 11以降に搭載されたiPhoneのデータ移行機能です。
新しいiPhoneを旧機種の近くに置くことで、Bluetoothを通じてペアリングが行われ、Wi-Fi経由で設定やアプリのデータが転送されます。
この方法により、手動で設定をやり直す手間が省けるのが大きな利点です。
LINEアプリは自動で移行されるのか
LINEアプリ自体は、クイックスタートによって新しいiPhoneにコピーされます。
ただし、アプリの「本体」だけが移るため、アカウント情報やトーク履歴などの中身は別途引き継ぎ作業が必要です。
そのため、LINEを使い続けるにはログインやデータ復元などの追加操作が欠かせません。
トーク履歴は引き継がれるのか
LINEのトーク履歴は、iCloudなどに事前にバックアップしておけば、引き継ぎ後に復元できます。
しかし、クイックスタートだけではトーク履歴は完全には移行されません。
データの保存先が異なるため、移行後に自分でバックアップから復元する必要があります。
スタンプや購入履歴の移行状況
スタンプや着せかえ、コインなどの購入履歴は、アカウント情報と紐づいているためログインすれば基本的に引き継がれます。
ただし、スタンプの表示に不具合が出る場合があるため、アップデートや再インストールで対応する必要があります。
LINE Keepのデータはどうなる?
LINE Keepに保存していた画像やファイルなどは、LINEに再ログインすればクラウドからアクセスできます。
端末に保存されているわけではないため、消えることは基本的にありません。
ただし、ネット接続が必要である点に注意が必要です。
アカウント情報は保持されるのか
LINEのアカウントは、電話番号やメールアドレス、Facebook連携などによって管理されています。
これらの情報が正しく登録されていれば、新端末でもログイン可能です。
アカウント設定を事前に確認しておくことがスムーズな移行のポイントです。
手動での引き継ぎとの違い
手動での引き継ぎは、LINEアプリ内でのログインやコード入力、トーク履歴の復元など一つずつ行う必要があります。
一方、クイックスタートではアプリ本体の移行が簡略化されるため、作業の一部が短縮されます。
ただし、LINEに関してはどちらの場合もアカウントとデータの引き継ぎは必須です。
クイックスタート前に確認しておきたいLINEの準備
クイックスタートを使う前に、LINEの移行がスムーズに行えるよう事前の準備が重要です。
誤ってデータを失わないように、設定をしっかり確認しておきましょう。
LINEのバックアップ設定を確認
まずはLINEアプリの「設定」→「トーク」→「トークのバックアップ」から、iCloudにバックアップされているかを確認します。
最新のバックアップが取れていない場合は、今すぐバックアップを実行しておきましょう。
これにより、トーク履歴の復元が可能になります。
電話番号とメールアドレスの確認
LINEアカウントに電話番号やメールアドレスが登録されているか確認してください。
ログイン時に必要となるため、設定されていない場合は登録を済ませておきましょう。
Facebook連携している場合も、それがログイン手段として利用できます。
アカウント引き継ぎ設定の有無
「設定」→「アカウント引き継ぎ」から、引き継ぎ許可の設定がオンになっているか確認してください。
この設定は、新しい端末でログインするために一時的に有効にする必要があります。
24時間以内の引き継ぎが推奨されています。
最新バージョンへのアップデート
旧端末のLINEが古いバージョンだと、正常にバックアップや復元が行えない場合があります。
App Storeから最新版にアップデートしておきましょう。
これにより、引き継ぎ機能の不具合も回避できます。
iCloudストレージの空き容量確認
トーク履歴をiCloudに保存するには、十分なストレージ容量が必要です。
設定アプリからiCloudの使用状況を確認し、必要に応じて不要なデータを削除して空き容量を確保してください。
空きがないとバックアップできず、移行が失敗する原因になります。
クイックスタートでLINEを移行する具体的な手順
事前準備が整ったら、いよいよクイックスタートを使ってLINEの移行を行います。
手順に沿って進めれば、スムーズにデータを引き継ぐことができます。
新旧iPhoneを近づける
まず、旧iPhoneと新iPhoneの電源を入れ、Bluetoothがオンになっていることを確認します。
次に、2台を近づけると、旧端末にクイックスタートの画面が表示されます。
表示された指示に従って新端末をセットアップします。
クイックスタートの開始手順
新しいiPhoneでApple IDの認証を行い、Wi-Fiネットワークに接続します。
データ転送の選択画面で「iPhoneから転送」を選びます。
これにより、アプリや設定などが自動的に移行されます。
LINEアプリの復元手順
移行が完了すると、新端末にもLINEアプリが表示されます。
LINEアプリを起動し、電話番号やメールアドレスでログインします。
その後、iCloudにバックアップされていたトーク履歴を復元する手順が表示されるので、それに従って進めます。
トーク履歴の復元確認
トーク画面を開いて、履歴が正しく復元されているか確認してください。
復元に失敗している場合は、iCloud設定の確認やバックアップの再作成を検討しましょう。
トークが見られない場合は、誤ったアカウントでログインしている可能性もあります。
引き継ぎ後のログイン確認
スタンプや着せかえ、友だちリストが正しく表示されていれば、引き継ぎは成功です。
通知設定やLINE Payなど、一部機能は再設定が必要な場合があります。
操作が完了したら、旧iPhoneのLINEはログアウトしておきましょう。
移行後に起こりやすいトラブルと対処法
クイックスタートとLINEの移行が終わっても、トラブルが発生することがあります。
よくある問題とその解決方法を知っておくことで、焦らずに対応できます。
トーク履歴が消えている場合
iCloudバックアップがうまく取れていなかった場合、トーク履歴が復元されないことがあります。
まずは旧端末のLINEで最新のバックアップを再確認し、新端末で同じアカウントでログインしているかを確認しましょう。
バックアップが存在するのに復元されない場合は、再インストールして再度試すことも有効です。
アカウントにログインできない場合
電話番号が変更されていたり、メールアドレスやパスワードを忘れているとログインができません。
事前にアカウント情報を控えておくことが重要です。
どうしてもログインできない場合は、LINEのサポートに連絡し、本人確認を行う必要があります。
LINEの通知が来ない場合
通知が来ない場合は、iPhone側の通知設定とLINEアプリ内の通知設定を両方確認してください。
設定がオンになっていても通知が届かない場合は、アプリの再起動や再インストールが有効な場合もあります。
また、省電力モードが影響していることもあるので注意しましょう。
スタンプや購入データが反映されない
アカウントにログインしていれば基本的にスタンプや購入履歴は引き継がれますが、まれに反映に時間がかかることもあります。
少し時間をおいてからLINEストアを確認するか、アプリの再起動を行ってみてください。
データが見当たらない場合は、LINEのヘルプセンターで購入履歴を確認しましょう。
最終手段:手動引き継ぎやサポートへの連絡
どうしても移行できない場合は、クイックスタートではなく手動での引き継ぎを試す方法があります。
また、LINE公式サポートに連絡してアカウントの復旧を依頼することも可能です。
焦らず、確実にデータを取り戻す対応をとることが大切です。
iPhoneクイックスタートとLINE移行のまとめ
iPhoneのクイックスタートは便利な移行手段ですが、LINEに関しては事前の準備と手動操作が欠かせません。
特にトーク履歴のバックアップやアカウント情報の確認は重要なステップです。
移行後のトラブルを防ぐためにも、必要な設定や対応をあらかじめ押さえておきましょう。
万が一うまくいかなかった場合でも、慌てず手動で対応する方法があるので安心してください。
正しく準備すれば、LINEの移行もスムーズに完了します。